FIREラボ

FIRE(Financial Independence, Retire Early)を実現するにはどうすればいいのか、をゆるーく検証していきます。

FIRE(経済的自立)に関する5つの勘違い

FIRE (Financial Independence, Retire Early)、いわゆる「経済的自立による早期リタイア」は、「定年まで働くのが当然」という今までの概念を覆す夢のようなライフスタイルとして、昨今様々な場所で話題になっているかと思います。

ただ、FIREに関する話題が出た時に必ず「お金持ちの話でしょ?」や「今の仕事に満足してないだけなんじゃないの?」と言うような意見を目にします。もちろん様々な考え方があって良いとは思いますが、その中には誤った認識や勘違いによって初めから諦めてしまっているケースも多く見られます。 

今回はそういった「FIREに関するよくある5つの勘違い」について書いていこうと思います。


FIRE(経済的自立)に関する5つの勘違い

1. 早期リタイアとは貯蓄を切り崩して生きていくと言うこと?

「FIREって簡単に言うと貯金を切り崩して生活するということでしょ?」という疑問が寄せられますが、これは大きな間違いです。

もちろんそのような生活の方法もあるとは思いますが、FIREとはあくまでも経済的自立であり、大前提として「元本を減らすことなく不労所得で生活できる状態を作る」ことなのです。

 

詳細に関しては以下の記事でも解説していますが、ストレートに言うと、「株や債権など、投資による配当等の利益の範囲内で生活していく」ということになります。

仮に、貯金を切り崩すという考え方だと「月に30万円使うとして、12ヶ月 x 40年と考えると1億4000万くらいは必要かなー」というような計算になります。しかし、自分が何歳まで生きるかなんてわかりませんし、寿命と貯金とのチキンレースでは正直メンタルが持たないかと思います。

 

2. 支出ではなく収入から考えてしまう

FIREを実現する過程において最も重要なのは「支出を把握すること」で「その支出を賄えるだけの金額をどうやって生み出すのか」なのです。

早期リタイアを考える時、多くの人は「どれくらいの収入が必要なの?」「いくら稼げば遊んで暮らせるの?」と考えがちですが、そこは自分がどのような生活を求めるかによって大きく変わります。

 

つまり、あなたがもし年間400万の支出で生活している人であれば、そこから逆算して年間400万円を生み出すために必要な投資額と利回りを計算し、達成までの必要年数を計算する、と言うのが初めのステップになります。

それを飛ばしてただ闇雲に収入を増やしても、肝心の支出がわかっていなければ、FIREの実現は難しいかと思います。

 

大事なのは「必要な支出」を把握した上で、その手段としての「収入」という順番を間違えないことなのです。

 

3. 自分は仕事が好きだから今の生活で良い

「自分は時間ができても特にやりたいこともないし、今の仕事にやりがいを感じているから早期リタイアする必要はない」と言う話もよく出てきます。

これはもちろん否定しませんが、FIREを実現したからと言って何も遊んで暮らすだけが全てではなく、「本当にやりたかった仕事を始める」と言うのも選択肢の一つなんです。

 

どれだけやりがいのある仕事であっても、そこに「生活」という鎖がある以上、多少の打算や妥協が必ず生まれるものです。大小はあれど、生きていくためには相応のお金を稼ぐ必要があり、「給料をあげなきゃ」「評価をあげなきゃ」「クビにならないようにしなきゃ」などのストレスはつきものです。

 

しかし「労働のための仕事」ではなく経済的自立をした上での「本当にやりたい仕事」を実現できた時、働くことに対する概念が大きく変わると言われています。

 

4. 結局はお金持ちの話でしょ?

これも大きな間違いで、極々平均的な収入がある方であれば誰でもFIREを実現できると言われています。

 

もちろん高収入の方であれば、それだけFIREを実現するための期間を短くできる可能性はあります。

しかし、仮に月収150万円あるような方であっても、毎月150万を丸ごと使うような贅沢な生活をしていれば貯蓄もままなりませんし、それだけの支出を賄うだけの不労所得を作り出すのは至難の業だと思います。

 

逆に「田舎の一人暮らしで月10万円もあれば生きていける」という方であれば、年間120万円を生み出せば良いので、利回り4%と考えても3,000万円程貯めればFIREを実現することも可能なのです。

 

 

5. それでも遊んで暮らすなんて夢のまた夢?

前述した通り、FIREという生き方は「完全な経済的自立の実現」ですが「そこまではちょっとハードルが高い」と言う方は、サイドFIREという選択肢もあります。

サイドFIREとは簡単に言うと「生活費の半分くらいは働いて稼げばよい」というセミリタイア的な考え方です。

 

もちろん完全な経済的自立のFIREよりは自由度は減るものの、サイドFIREにも多くのメリットがあります。

  • 完全FIREの半分の資産でFIREを可能に
  • 仕事は週3日程度でいい
  • 社会との関係性を維持できる
  • 程よい労働で生活にメリハリができる

何より、億単位とは言わず数千万円でサイドFIREを実現できると考えると、実現できる可能性がグッと増しますよね。

 

まとめ

今回、FIREに関するよくある勘違いにフォーカスを当ててみましたが、いかがでしたでしょうか。

遊んで暮らすなんて言うとまるで夢のようですが、考え方や見る角度を少し変えることによって一気に現実味が出てくると思うので、まだまだ研究していきましょう!